アクリキュアー®
低温硬化タイプ(開発品)

100℃以下で熱硬化可能!保存安定性にも優れた高機能樹脂

アクリキュアー® 低温硬化タイプ(開発品)

アクリキュアー® 低温硬化タイプの概要

アクリキュアー 低温硬化タイプは、1つの樹脂内に3つの異なる性質を持つ官能基を有します。その中の1つが低温での熱架橋が可能な官能基で、100℃以下の焼成温度でも熱架橋が進行することが特長です。本樹脂はアルカリ可溶性基を有し、光重合性基の導入も可能なため、レジスト用樹脂などとしての活用が検討されています。

複数の熱架橋性基を開発しており、PETフイルムのような熱に弱い基材へのコーティングや、一液型塗料などへの展開も想定しています。 

アクリキュアー® 低温硬化タイプの特長

① 100℃以下での低温硬化が可能

100℃以下での加熱温度でも熱架橋が可能です。熱架橋前の樹脂はアルカリ水溶液や溶剤に可溶ですが、硬化することで不溶化します。

加熱なし90℃ 1h加熱
2.38%TMAHaq
塗膜浸漬結果

溶解

不溶
※見えやすいように、樹脂に青色着色剤を添加しています

▼低温での加熱硬化実験動画はこちら

② 保存安定性が高い

低温硬化可能な樹脂で課題になりがちな保存安定性ですが、アクリル系ポリマーの骨格に低温熱架橋性基を組み込むという樹脂設計の工夫により低温硬化性と保存安定性の両立が可能です。

5℃ 保管初期3カ月6カ月9カ月
粘度100% (STD)100%100%102%

③ 透明性が高い

アクリル系樹脂のため透明性が高く、ディスプレイ用途の場合には発色性が良く色の再現性が高くなり、センサー用途の場合には感度が高くなります。

アクリキュアー® 低温硬化タイプの架橋概念図

  1. 樹脂溶液には安定化剤が存在し、樹脂は保存安定性に優れます。
  2. 低温加熱により安定化剤が揮発。熱架橋性基が樹脂中に出現し、架橋します。

レジスト用バインダー樹脂としての適用例

以下のような構造をしていますが、低温熱架橋性基の部分について様々なメカニズムの熱架橋性基を開発中です。

レジスト用バインダー樹脂としての使用イメージ

従来樹脂:230℃  
低温硬化タイプ:<100℃  

アクリキュアー® 低温硬化タイプの想定用途

レジスト用バインダー樹脂

レジスト用バインダー樹脂

ディスプレイ用樹脂

ディスプレイ用樹脂

センサー用樹脂

センサー用樹脂

フイルムコーティング用樹脂

フイルムコーティング用樹脂

一液型塗料用樹脂

一液型塗料用樹脂