樹脂コンパウンドの性能向上
機能性フィラーと樹脂との相性向上を狙う、適切な表面処理方法がない…
フィラー表面の改質を可能にしたナノ炭素材料とは?
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Graphene Oxide
異種素材の橋渡し
抗菌・抗ウイルス剤用足場材、フィラー表面改質材
酸化グラフェンは、厚み約1nm、シート長は数~数十ミクロンで高いアスペクト比・高表面積を持つナノ炭素材料です。
豊富な酸素官能基を有した薄片構造をしており、これまでの他のナノ炭素材料(カーボンナノチューブやグラフェン)では難しかった「高い分散性」を発現します。
これによりさまざまな材料との複合化が容易になり、また、塗膜・機能性膜として使用することが可能となります。近年、次世代電池材料や、抗菌・抗ウイルス、コーティング、潤滑剤、水浄化用、触媒等の各種機能材料用途への展開が研究され、さまざまな用途での活用が期待されています。
高いアスペクト比と、高い分散性を持つことから、各種ホスト材料に少量添加するだけで、ホスト材料中で酸化グラフェンがネットワークを形成し、各種機能が発現します。また、非常に薄い膜中でも酸化グラフェンのネットワークが形成できることから、膜、フィルム形状での使用にも適しています。
項目 | 代表値 | 測定機器 | 測定条件等 |
---|---|---|---|
薄片サイズ | 厚み:1nm、シート方向:数μm | AFM | AFM写真参照 |
酸素含有量 | 30~40atom% | XPS | |
粘度 | 20,000~30,000mPa・s | B型粘度計 | 2.1%水分散体、25℃、6rpm |
pH | 2.5~3.0 | pH計 | |
比表面積 | 300~500m2/g | BET | 還元後の分析 |
サンプルとして、水分散体を提供可能です。
有効成分を保持させたい基材(金属、樹脂、ガラス等)に酸化グラフェンの薄膜を形成し、その上に有効成分を複合化することで、基材上の保持が難しかった薬剤でもコーティングなどが可能となります。
酸化グラフェン薄膜は単層膜であり、無色透明です。そのため、基材の色味を損なうことなく有効成分を保持させることが可能となります。
酸化グラフェンは異なる反応性、相互作用を有する酸素官能基を豊富に持つため、幅広い有効成分と相互作用が可能です。
衣類、衛生器具への抗菌・抗ウイルス剤の固定、電磁波吸収、封止材、放熱用途向けフィラーなどの表面改質、熱伝導性材料、抗菌/抗ウイルス性材料、電子情報材料、透明導電膜、水処理膜、スポーツ用品、電池材料、導電性インク、潤滑剤、航空宇宙材料、バイオセンサ材料、ミリ波吸収材料、各種表面処理、コーティング剤 など