樹脂コンパウンドの性能向上 樹脂メーカーS社 研究開発部

機能性フィラーと樹脂との相性向上を狙う、適切な表面処理方法がない…

フィラー表面の改質を可能にしたナノ炭素材料とは?

塗料・コーティング
分散・凝集・粘度 表面改質

電子部品に使用する樹脂材料の製造を手掛けるS社では、取引先からの要望で、機能性樹脂コンパウンドの性能をさらに高めるべく、配合するフィラーの、樹脂との界面制御(樹脂とフィラー界面の相互作用の向上)の方法を模索していた。フィラーの表面改質により樹脂との界面親和性を上げることを目指したが、既存のシランカップリング剤などのフィラー表面処理方法では効果が小さく、どうしてもうまくいかなかった。

課題

機能性樹脂コンパウンドの性能を高める、適切な表面処理方法が見つからない…

樹脂コンパウンドの性能を高めるためには、様々な機能を持ったフィラーを配合する必要があります。研究開発部では、取引先からの要望に応えるべく、機能性フィラーと樹脂との界面制御を行うため、機能性フィラーの表面処理方法を検討していました。

しかし機能性フィラーには、樹脂との親和性が低く、性能が十分に発揮できないものがあったため、担当者のB氏は、頭を悩ませていました。
「既存のシランカップリング剤などを使う表面処理方法では、ねらった樹脂との相互作用が思うように得られないものばかりで、目標とする界面制御を達成することができませんでした」(B氏)

研究開発部のメンバーは連日、表面処理方法を模索するも良い方法は見つからず、取引先からは催促が届きはじめてしまいました。

課題のポイント

  • 樹脂コンパウンドの性能向上には、様々な機能を持ったフィラーを配合する必要がある

  • 配合する機能性フィラーによっては樹脂との親和性が低く、性能が十分に発揮できないものがある

  • 既存のシランカップリング剤などの表面処理方法では期待した界面制御を達成できない

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