プラスチック素材の表面粗化加工 プラスチック加工会社O社 研究開発部

プラスチックに表面粗化加工を施すとダメージを与えてしまう…

素材の表面に微細な凹凸を形成するための親水性微粒子とは

塗料・コーティング
表面改質

解決

解決のポイント

  • RX-6-AQシリーズは粒度分布の狭いナノ粒子であり、温和な条件でも必要な空孔形成が可能

  • 各種水系バインダーへの配合性も良く、微粒子の配合量の調整が可能で所定の表面粗化達成が期待できる

希望に合致する表面粗化度合を達成する多機能親水性微粒子

O社研究開発部のメンバーはこの課題をクリアするため、引き続き表面処理の技術について情報収集を進めていました。あるときメンバーの一人が参加したオンライン展示会で、日本触媒の多機能親水性微粒子RX-6-AQシリーズに目を付けます。

展示会のブースで話を聞いてみたところ、このRX-6-AQシリーズは、日本触媒が独自技術によって開発した変性アクリル系のサブミクロン多機能親水性微粒子であることがわかりました。

RX-6-AQシリーズは粒度分布の狭いナノ粒子であるため、水分散粘度が低く、各種樹脂への配合性が良好でした。また弱アルカリ水、室温という温和な条件で粒子が溶解するという点も、必要な空孔形成を可能にする条件として十分期待できるものでした。

メンバーのS氏は、次のように考えたといいます。
「これならば、コーティング層に分散させた親水性微粒子を容易に溶解除去することができ、それにより所定の微細凹凸構造が形成できるのではないかと思いました」(S氏)

メンバーはさっそく日本触媒に連絡をとり、担当者に状況を詳しく説明しました。すると試作段階ではあるものの、同様の効果を確認した実績があるという話を聞くことができたのです。そこで研究開発部では、すぐにRX-6-AQシリーズのサンプルを取り寄せ、日本触媒の担当者のアドバイスを受けながら加工を行いました。すると、所定の表面粗化加工度合を達成することが期待できると分かりました。

現在、O社研究開発部では、希望に合致する表面粗化度合を達成するため、日本触媒の研究開発部と相談しながら、親水性微粒子の改良を検討してもらっています。

課題解決ソリューション

1 2