プラスチック素材の表面粗化加工 プラスチック加工会社O社 研究開発部

プラスチックに表面粗化加工を施すとダメージを与えてしまう…

素材の表面に微細な凹凸を形成するための親水性微粒子とは

塗料・コーティング
表面改質

プラスチック部品やフィルム、繊維の機能加工を行っているO社。あるとき、プラスチック部品の表面に微細な凹凸を形成する、表面粗化加工をして欲しいとの依頼が舞い込んだ。
加工自体は可能ではあるものの、フィルムや繊維など素材の表面に微細な凹凸を形成するには困難も多く…

課題

プラスチック素材に表面粗化を施すと、最適な微細凹凸が得られない…

フィルムや繊維などの表面に微細な凹凸を形成する表面粗化を行うことによって、さまざまな機能向上を期待することができます。例えばフィルムの場合は、接触面積の低下による滑り性の向上、離形性向上、タックフリー性の向上など。また繊維の場合は、風合いの変化や帯電制御などが付加されます。

ただ、プラスチック素材の表面に微細な凹凸を形成するには課題がありました。加工処理に関しては、プラズマ処理やブラスト処理、エッチング処理、金型による成形などさまざまな手法があります。
しかし、加工はできるものの、素材に対するダメージが大きく、最適な微細凹凸が得られないという結果になることも多くありました。
また、市販の微粒子を用いて表面に微細な凹凸を形成する技術も検討しましたが、凹凸形成のためには高温加熱や強酸処理が必要であり、同様に素材に対するダメージが大きいという課題がありました。

研究開発部では素材に対するさまざまな粗面化処理技術を検討してみましたが、想定していた結果にはほど遠いものしか得られませんでした。

課題のポイント

  • プラスチック素材に表面粗化を行うと、素材に対するダメージが大きい場合が多々ある

  • 加工した際に、最適な微細凹凸が得られないケースがある

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