芳香剤や防虫剤の効果向上と製品のコンパクト化 医薬品・生活関連品製造W社 開発部

芳香剤や防虫剤の効果を高め、コンパクトにしたいのだが…

徐放効率を高めコンパクト化を実現した小粒子径、高表面積の樹脂とは?

生活関連材
吸収・放出

水溶性有効成分の徐放性を高めた新製品を開発することになったW社。芳香剤や防虫剤などの有効成分を十分に徐放し、一定期間持続させることができる基材の探索が必要になった。

※本事例は想定事例ですが、似たようなお悩みの方々へのご参考として掲載しています

課題

有効成分の徐放効率を高め、コンパクトにしたい!目指す製品の開発には課題ばかり…

今回の改良点について、開発担当のS氏は具体的に次のような内容を考えていました。
「有効成分が十分に徐放され、効果が向上することが一番の課題でした。現行品から効果を高めた新製品を開発できると、競合品との差別化も可能になります。併せて、特に長期使用品や携帯品で問題となる商品のコンパクト化も実現したいと考えていました。そのためには小容量で、必要な有効成分を含んだ水溶液を十分に吸収し徐放できる基材がどうしても必要でした」(S氏)

S氏は早速、経験のある多孔質材料や中~大粒径(数cm径程度)の高分子ゲルなど、さまざまな基材を用いて試作を繰り返し、徐放性の改良・検証を開始しました。しかし、有効成分が十分に徐放されるものを見つけ出すことはできませんでした。また、有効成分を含んだ水溶液の吸収量はどれも乏しい上に、嵩高く、目標のコンパクト化の達成も難しくなってきたのです。

改良品の開発期限も迫っており、一向に方向性が見えない状況にS氏は焦るばかりでした。

課題のポイント

  • 新製品開発にあたり、有効成分の徐放性を高めることで、効果を向上させ、コンパクト化を実現する必要があった

  • 評価した多孔質材料や中~大粒径(数cm径程度)の高分子ゲルなどでは、目標の達成が難しかった

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