安全性と機能性の両立 化粧品メーカーR社 研究開発部

お客様の声に応えるスキンケアローション開発、機能と安全性が両立できない…

これですっぴん美人になれる?化粧品素材として最適で画期的な多機能性ポリマー

ライフサイエンス
密着・接着・粘着

競争が激しいスキンケア用品の業界で、より高い付加価値を持つ商品でシェアアップを狙うR社。「すっぴん美人になりたい」「敏感肌でも美肌を手に入れたい」というお客様の声に応えるため、スキンケアローションの開発に着手した。しかし、肌を清潔に保つために抗菌作用のある素材を配合したいと考えたが、素材の選定がなかなか進まずにいた。

課題

スキンケアローション開発のキー成分となる素材の選定、抗菌効果と低刺激性の両立が難しく…

R社の開発チームでは、新商品開発にあたりお客様のニーズ把握のため、基礎化粧品についてアンケート調査を実施しました。その中から「すっぴん美人になりたい」「敏感肌でも美肌を手に入れたい」という声に着目。肌を清潔にすることでターンオーバーがスムーズになり、健やかな美肌を保つことができることから、“肌にやさしく、清潔に保つ”スキンケアローションを企画しました。

スキンケアローション開発にあたって、研究開発部ではキー成分となる抗菌作用のある素材について広範囲に情報収集を開始しました。めぼしい素材を各種取り寄せ、開発中のスキンケアローションに添加して特性の評価試験を繰り返します。すると、さまざまな課題が見えてきました。

研究開発部のS氏はこう振り返ります。
「一般的な抗菌作用のある素材は、抗菌効果が高いほど刺激が強い傾向があり、抗菌効果と低刺激性の両立というのは想像以上に難しいものでした。添加することで、スキンケアローション本来の機能である保湿性が損なわれてしまうことも多く、試行錯誤を繰り返しました」

開発に着手して3か月が経過しましたが、いまだに満足するような素材は見つかっていません。研究開発部のメンバーは途方に暮れていました。

課題のポイント

  • 抗菌効果が高いほど刺激が強い傾向があり、抗菌効果と低刺激性の両立が難しかった

  • 添加することでスキンケアローション本来の機能である保湿性が損なわれてしまった

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