洗浄力と環境負荷低減を両立させるキレート剤 業務用衛生用品製造Q社 開発部

洗浄剤の原材料をより環境負荷の低い物質に切り替えたいが、そう簡単には…

乳製品のガンコなカルシウム由来汚れも落とす洗浄力との両立を実現できた決め手とは?

生活関連材
分散・凝集・粘度 環境対応

解決

解決のポイント

  • 日本触媒が独自開発した「アクアリックFN-001」は、PRTR制度に非該当のポリマー型キレート剤

  • FN-001は、EDTAと同レベルの高いCaキレート能を持つ

  • 高硬度水でも分散性機能の低下が小さい

  • 汚れの再付着防止能が高く、仕上がりがきれい

環境負荷が低く洗い上がりもキレイ!独自開発の高機能ポリマー型キレート剤の実力!

情報取集を続けていたI氏は、ちょうど開催されていた展示会で、日本触媒ブースに展示していた「アクアリックFN-001」に目が留まり、詳しい話を聞いてみました。
「アクアリックFN-001」は日本触媒が独自開発した高機能ポリマー型キレート剤で、PRTR非対象物質。EDTAと同レベルの高いCaキレート能を持ち、さらに高い分散性や汚れの再付着防止能を持つという説明でした。

FN-001に強く興味をひかれたI氏は、早速サンプルを日本触媒から取り寄せて、評価を開始しました。
「FN-001を配合した洗剤サンプルは、高い洗浄力を発揮しました。しかも、NTAの1/10程度という少量の配合でも高い効果を発揮したので、驚きました」(I氏)

さらに、硬度の高い水を使った条件下でも、他のポリマー型キレート剤のような分散性の低下が見られません。また汚れの再付着防止能が高く、洗浄後の仕上がりがきれいでした。

「私たちの評価結果では、今回の新製品に使用するキレート剤の候補としてFN-001が最有力となりました。そこで、FN-001を配合した試作洗剤を得意先に実際に使ってもらうことにしました。
その結果は、『洗浄力が上がった』『ガラス食器の洗い残しが減った』という好評価の意見が多かったです」(I氏)

こうした顧客の意見に自信を深めた開発部は、現在「アクアリック FN-001」を用いた新洗浄剤の製品化に向けて量産検討に取り組んでいます。

課題解決ソリューション

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