カーボンニュートラルを目指した粘着剤のバイオマス度向上 化学メーカーV社 研究開発部

バイオ由来原料の割合を高めた粘着剤を開発したいが…

環境配慮型粘着剤の開発に成功!カギとなった非可食バイオ由来アクリレートとは?

環境・水処理
密着・接着・粘着 環境対応

解決

解決のポイント

  • 日本触媒の「2-オクチルアクリレート」は、非可食植物由来の原料を使用した、低刺激性のバイオベースアクリレート

  • 「2-オクチルアクリレート」を粘着剤原料として使用すると、汎用のアクリレートモノマー同等の粘着物性を発揮

  • 「2-オクチルアクリレート」の配合で、バイオマス度を高めた粘着テープに目途が立った

日本触媒のバイオベースモノマー「2-オクチルアクリレート」の選定で粘着剤が完成に近づく!

Nさんたちが新しいモノマーの探索を続けていたところ、同僚がNさんに声をかけてきました。

「先日展示会で、Nさんが探していたようなモノマーを日本触媒から紹介されましたよ」と、製品資料と営業担当の名刺を手渡されたのです。

資料を見ると、「2-オクチルアクリレート」というモノマーで、粘着剤の主成分としてよく用いられるアクリレートモノマーと比較しても、粘着特性に遜色がないこと、また皮膚刺激性が低いので作業者の安全にも配慮できるという記載がありました。

これは突破口になるのではとひらめいたNさんは、急いで日本触媒の営業担当者に連絡しました。詳しく話を聞いたところ、「2-オクチルアクリレートは、非可食のバイオ原料を使用しており、バイオベース炭素含有量が73%」「P.I.I値が0.7と低く、皮膚への刺激性が低い」とのことです。

サンプルを取り寄せたNさんたちは、ポリマーの重合・評価と粘着テープの試作・評価を行いました。2-オクチルアクリレートの配合割合を高めても、性能は良好でバイオマス度を高めた製品の目途が立ったのです。

その後、スケールアップも順調に進み、以前に問い合わせがあった得意先に、サンプル提供を進める予定です。

課題解決ソリューション

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