
アクリキュアー®
低温硬化タイプ(開発品)
100℃以下で熱硬化可能!保存安定性にも優れた高機能樹脂
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低温硬化プロセス対応の樹脂 電子材料メーカーC社 材料開発部
低温硬化性と保存安定性を両立した硬化性樹脂!
電気・電子部品用の材料を幅広く開発・製造販売を行うC社。電子デバイスの高性能化や通信技術の進展により、情報を伝達するデバイスや部品の大量生産や低コスト化が求められるようになった。開発部のUさんたちは、得意先の電子部品メーカーより量産化、低コスト化を見据えて、電子回路基板材料として低コストのフイルム基板を使用するためのレジスト樹脂の開発の依頼を受けた。
※本事例は想定事例ですが、似たようなお悩みの方々へのご参考として掲載しています
Uさんは、先日の得意先とのやり取りを振り返ります。今回、量産化を目指している電子部品の回路基板に使用されるフイルムには、低コストのポリエステル(PET)やポリカーボネート(PC)を検討しているが、これらの材料は低コストで加工しやすい反面、耐熱性が低いことが課題になるとのことでした。
「得意先では、フイルム基板上への回路パターンの形成後に、耐薬品性や機械的強度の向上を目的に、ポストキュアを行います。ここで、従来のレジストではポストキュア温度がPETなどのフイルムの耐熱温度より高いため、フイルム基板の劣化等の不具合の発生が懸念されるとのことでした」(Uさん)
また、量産化に向けて、硬化時のラインスピードを上げることも計画されており、その意味でもポストキュア温度の低減は、必要な開発要件でした。
Uさんたちは、低温硬化プロセスにマッチするレジストを開発するため、ベースとなる硬化性樹脂の探索を行うことにしました。
早速付き合いのある樹脂メーカーに、今回のコンセプトを説明してレジスト用樹脂を種々取り寄せて試作・評価を行います。しかし、今回のプロセス条件では、ポストキュア時に十分な熱硬化が進行せず、耐溶剤性等の確保が難しい状況でした。
そこで、硬化剤や硬化促進剤の添加など、硬化温度を低下させることも検討しましたが、ポットライフが短くなり、保管の際に粘度が上がりやすい傾向が確認され、保存安定性に懸念が残る状況でした。
電子部品メーカーの量産化スケジュールを考えると開発期日まで時間がなく、Uさんたちは「このままでは納期に間に合わない・・・」と焦りを感じます。
部品メーカーが量産化を進める電子回路基板にPETフイルムなどの低コストフイルムを採用することになり、フイルムの耐熱性が低いことが懸念された
ポストキュア温度を下げた低温硬化プロセスでは、従来のレジスト用樹脂では、熱硬化が不十分となり、耐溶剤性等に問題が発生した
硬化剤や硬化促進剤を添加するなどして、硬化温度を低下させることを検討したが、レジストの保存安定性に問題があった
アクリキュアー® 低温硬化タイプは低温熱架橋性基、アルカリ可溶性基を持ち、100℃以下の硬化温度でも熱架橋が進行する
アクリキュアー® 低温硬化タイプは一液での使用が可能であり、保存安定性も良好である
90℃程度の硬化温度でも硬化が完結でき、低温硬化プロセスにマッチした樹脂であった
現状を打開するためUさんたちは、手分けしてポストキュア温度を下げることができる樹脂の探索を行うことにしました。すると、チームメンバーの一人が参加した展示会で、レジスト用樹脂で定評のある日本触媒が低温硬化タイプの樹脂を開発したと紹介され、技術資料の送付を依頼してきたとUさんに報告が入ります。
Uさんたちは、送付されてきた技術資料と、サイトに公開されていた動画を閲覧し、これは期待できそうだと感じ、営業担当者に詳しい話を聞きたいので、面談をしたいと連絡をしました。
日本触媒と面談を行い、低温硬化タイプの開発品の紹介を受けます。この樹脂は、低温熱架橋性基、アルカリ可溶性基を有しており、100℃以下の硬化温度でも熱架橋が進行するとのことで、検討中の低温硬化プロセスにマッチしていました。
また、一液としての使用ができ、所定の保存条件で粘度上昇が少ないというデータの開示を受けて、Uさんたちは、すぐにサンプルを取り寄せて試作・評価を行います。
サンプルを用いた検討では、90℃程度の硬化温度でも樹脂の硬化が完了し、硬化後の塗膜物性も良好であることが確認できました。上司に結果を報告し、部品メーカーにレジストとして提案を行うことになりました。
得意先の部品メーカーの評価も上々で、硬化プロセスの低温化とともに、硬化時のラインスピードを上げることで生産性の向上も期待できると量産化に向けた期待が高まってきました。