
耐熱性向上モノマー
(イミレックス®-C)
ABS樹脂の耐熱性向上と透明性維持が可能!
N-シクロヘキシルマレイミド
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車載用樹脂の耐熱性向上 化学メーカーG社 研究開発部
自動車電子化で求められる耐熱性向上。成形性と透明性を維持し耐熱性向上に貢献したモノマー!
大手樹脂メーカーのG社。得意先の自動車部品メーカーから車載内装部品に使用する成形樹脂の耐熱性を改良したいと相談が入った。
※本事例は想定事例ですが、似たようなお悩みの方々へのご参考として掲載しています
G社の研究担当Zさんは、営業担当からの連絡を受け、得意先の担当者との面談に同席します。
得意先では次期モデルに搭載する車載内装部品を開発しており、昨今の自動車の電子化の進行によりセンサー、ディスプレイ、照明などの内装機能が集約化することによる温度上昇に対応するため、インストルメントパネル周辺に用いる部品の耐熱性改良を検討しているとのことでした。
「今回インパネ周辺部品には、成形性、耐衝撃性、さらに透明性を両立するため透明ABS樹脂をベースに検討したいと考えていたものの、従来の透明ABS樹脂では耐熱性が不足していることが課題となっているという話を聞きました」(Zさん)
顧客からのリクエストとしては、成形性、透明性の特性を維持したまま、耐熱性の指標であるHDTを20℃アップさせることでした。Zさんは、最初に耐熱性の高いポリカーボネート(PC)と透明ABS樹脂とのアロイ化を検討します。
Zさんの狙い通り、耐熱性は目標値レベルの達成はできたものの、PCの種類やアロイ化の比率などを検討しても透明性は低下してしまいます。そこで次の手として、透明性の高いポリメタクリレート(PMMA)と透明ABS樹脂とのアロイ化を検討しました。
「両成分の屈折率を調整し、相溶性を調節して微細相分離の制御を行うことで、なんとか成形性と透明性を維持できるアロイ化に成功しました。しかし耐熱性は目標値を達成することができませんでした・・・」(Zさん)
そこで、PMMAを高TgタイプPMMAに置き換えることで耐熱性向上を検討することにしました。PMMAを高Tgタイプにするためには、剛直性の高いモノマーを共重合することが一般的です。
また、インパネ周辺は直射日光が当たり温度も上昇しやすく、耐光性(黄変、退色など)への対応も必要になるため、耐光性も考慮した共重合モノマーを選択することになりました。
Zさんは、共重合する耐熱性モノマーの検討を開始しましたが、PMMAの耐光性と透明性を低下させないモノマーを選択する必要があります。複数の条件を有するモノマーの調査は難航しました。
車載内装部品の熱対策のため、成形樹脂の耐熱性を向上させるという開発依頼があった
透明性と、成形性、耐衝撃性の両立のため透明ABS樹脂をベースに改良を検討することになり、PCとのアロイ化を検討したが、耐熱性は向上するものの、透明性が低下した
透明ABS樹脂とPMMAのアロイ化の検討では耐熱性が目標に届かないため、高TgタイプのPMMAのアロイ化を検討。PMMAのTg向上可能な共重合する耐熱性モノマーを調査したが、耐熱性に加えて、耐光性、透明性も満足するものが見つかっていない
イミレックス®-C(N-シクロヘキシルマレイミド)は、共重合ポリマーの耐熱性を効果的に改善できる耐熱性向上モノマー
イミレックス®-CをMMAと共重合することにより、PMMAの耐熱性が向上し、それを透明ABS樹脂とアロイ化することで透明性と耐熱性の性能バランスのとれた成形樹脂ができた
Zさんは耐熱性モノマーの調査を継続します。ある日、愛読している日本触媒のメルマガで、PMMAの透明性を維持しながら耐熱性を向上できるモノマー「イミレックス-C」の紹介記事を見つけました。
PMMAの透明性の維持と耐熱性向上というキーワードに、高TgタイプのPMMAの共重合成分にも適応できるのではないかとZさんはひらめきます。
早速ウェブサイトから問い合わせると、すぐに日本触媒の営業担当者から電話があり、現状の課題を説明し、技術的な相談の約束を取り付けました。
Zさんは営業担当者から、イミレックス-Cの活用例やマレイミド系モノマーを共重合する際のノウハウについて、詳細な説明を受けました。
Zさんは、日本触媒から聞いたマレイミド系モノマーの共重合条件などについてアドバイスを参考にイミレックス-Cを用いた共重合ポリマーの試作、透明ABS樹脂とのアロイ化を行いました。試作したアロイは目標とする耐熱性を達成し、透明性、耐光性も満足していました。
試作品の検討状況が良好でZさんは安堵します。その後Zさんの上司と相談し、得意先との定例会議でイミレックス-Cを共重合した高TgタイプのPMMAによる透明ABS樹脂とのアロイの試作品を提示する準備を進めています。